パリデギ(바리데기)

先日、世田谷文学館で行われた
韓国の小説家황석영(ファンソギョン)さんの講演会に行ってきました。
황석영さんは、韓国の国民的大作家の方で、
今までに日本でも「客地」「懐かしの庭」などが翻訳されています。
最新作の「パリデギ」は韓国では10代を中心にしてなんと50万部もの
ベストセラーとなった小説で、日本でも青柳優子さんの翻訳で発売されています。
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タイトルの「パリデギ」は韓国の神話で、
両親のために「生命水」を探す旅に出るお姫様のお話。
この韓国の神話を題材にして、脱北した少女を主人公にし、
少女の苦しみや悲しみを描いた作品です。

正直、読んでいてかなり辛かったです。。。
たとえ小説とはいえ、背景にある時代はおそらく事実であって。
その頃、日本はどうだった?私は?
全ての出来事がまったく想像できない世界で。
でも、きっとそれは本当にあったであろうこと。。。
100%フィクションだと思えたらいいのに。。。と何度も思いながら読みました。

황석영さんは民主化運動のリーダーでもあった人で、
ベトナム戦争従軍後、平譲を訪問、そしてドイツに亡命しました。
その後、北朝鮮訪問の罪によって懲役7年を宣告されます。
しかし、1998年に金代中政権の恩赦によって出獄しました。

こんななんとも波乱な人生を送られている황석영氏。
一体どんなお話をしてくださるのか興味深々。。。
会場はお客さんでいっぱいで、日本でも황석영さんの人気の高さが伺えました。

「パリデギ」についてのお話もとても興味深かったですが、
私が一番心に残ったのは、
「今一番大切なのは、統一ではなくアジアの平和体制の構築だ」という言葉。
韓国の若者にもそう伝えているとおっしゃっていました。
この本の帯にも「人は何のために国境なんて作ったんだろう?」とあります。
황석영さんのお話の中にも何度も「国境」という言葉が出てきて、
改めて国の置かれている立場。。。というものを感じました。

講演後に翻訳家の青柳優子さんとお話していて、
「韓国の文化というと、今日本にはドラマや映画ばかりが主流になっているけど、
韓国にはとてもいい小説がたくさんある。日本の若い人にももっともっと読んで欲しい。」
とおっしゃっていました。
황석영さんは、韓国では街を歩いていると高校生に囲まれるような
人気作家なんだと。。。
確かに韓国の本屋さんに行くと、学生が山積みにして本を買っていく姿を
よく見かけます。

私もこれを機会に、もっともっと韓国の本を読んでみようと思います。

☆今日の韓国語☆
평화체제의 구축
平和体制の構築
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by alicef327 | 2009-03-15 00:17 | 韓国語の勉強
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